競馬で勝ち続ける戦略的思考法で挙げた具体例の一つとして勝てるレースに絞って馬券を買うということを挙げましたが、そもそもなぜレースを絞る必要があるのか?
高い予想力があればたくさんレースを予想して馬券を買った方が儲かるんじゃないか? と思う人もいるかもしれません。しかし実際は、勝てる人ほど厳選したレースにのみ資金を投じることで回収率を高めています。
競馬で勝つためにレース選定が必要な理由
前回の記事でもお伝えした通り、競馬の平均回収率は70~80%です。確率論から言うと、馬券を買い続ければ回収率はやがて75%前後に収束していくということになります。
つまりレースを絞ることなくただ馬券を買っていては、年間回収率で100%を超えることはよほどの幸運がない限りは不可能ということです。
はっきり言ってレース選びは競馬の予想精度よりも遥かに重要で、年間回収率という点においてここで勝敗が分かれると言っても過言ではありません。
あなたは人気党? 穴党?
馬券を買う人の中には人気馬を本命に据える人もいれば、人気薄の穴馬に狙いを定める人もいるかと思います。これに関してはどちらが正解ということもなく、それぞれのスタイルがあって良いというのが僕の持論です。
重要なのは、そのレースが人気決着で落ち着くのか荒れた結果になるのかをきちんと見定めてから馬券を買っているか? ということです。
あなたは次の3つのうち、どれが一番回収率の高い買い方だと思いますか?
- ①全レースで1番人気を軸にする
- ②全レースで大穴狙いの馬券を組む
- ③レースによって人気馬、穴馬と狙いをコロコロ変える
答えは……全て不正解です!
一日12レースの中には固いレースもあれば荒れるレースもありますよね。それをまったく考慮せずに人気馬だけ、あるいは穴馬だけを買い続けても的中率、回収率共に安定しません。
③のレースによって狙いを変えるのは一見良さそうですが、少なくとも初心者にはおすすめできません。そもそもレースの波乱度を見定めること自体、百発百中というわけにはいかないので、固いと思ったレースが荒れた、あるいはその逆といったことは多々あります。
なので、レースの波乱度を見極める目が養われる前から狙いをコロコロ変えてもそれが裏目に出てしまう可能性が非常に高いです。
競馬初心者や今までに年間回収率で100%を超えたことがないという人は、まずは「狙うレースの波乱度」と「狙うオッズ」を1年間固定してみてください。
「波乱度」×「オッズ」の組み合わせを決める。これがレースの予想をする以前にもっと重要な馬券戦略です。
と、いきなり言われてもどうやって決めればいいのか分からない競馬初心者の方もいると思うので、ズバリ結論を書きます。
そこそこ固いレースで5~10倍のオッズを狙ってください。
もっと具体的に言うと、
1番人気の馬が消せるレースで2~6番人気の馬の中から勝つと思う馬の単勝を買ってください。
券種についてはまた別記事で詳しく解説していきますが、競馬初心者と、回収率100%を超えたことがない人はまずは単勝を買うべきです。
単勝とは1着になる馬を当てるシンプルな馬券で、三連複や三連単と比べると配当は高くありません。しかし、1着になる馬すら当てられない人が三連単を買っても当たるわけがないですよね?
単勝は自分の予想力を測るという面でも非常に優秀な馬券ですので、まずは単勝での年間回収率100%超えを目標に買ってみて、そこからステップアップを目指してください。
1番人気が消せるレースとは?
話をレース選定の方に戻します。
先ほど1番人気が消せるレースを狙えと書きましたが、「1番人気の馬を消して的中できるの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
たしかに競馬は、統計的に見ると1番人気の馬が最も勝率が高いです。しかし当然オッズも低いので、1番人気を買い続けた場合の回収率は80%程度です。的中率よりも回収率を重視するのであれば、予想が外れるのを恐れずに1番人気を積極的に切っていくべきなのです。
これから切るべき1番人気の具体例を挙げていきますがその前に一つ、大前提として承知しておいて欲しいのは、どんな馬、どんなレースにも当てはまるわけではないということです。不安要素を抱えながらも勝ってしまうような強い馬も世の中には存在します。
ただ、不安要素があるのに多くの人が勝つと思っている。そこに馬券妙味が生まれるわけです。飛ぶ可能性が十分にあるのにオッズが低い1番人気を狙うよりも、その馬を負かす可能性を持っていてオッズもそこそこつく他の馬に賭けた方が、美味しい馬券を獲れるということです。
では具体的に、どんな馬が1番人気に支持されていたときに切ればいいのでしょうか。
ケガからの復帰初戦、長期休養明け
骨折などのケガからの復帰初戦や、6カ月を超えるような休養明けの馬は状態がベストではない可能性が高く、どんなに実績・実力のある馬でも凡走することがあります。
実際の例で言えば2024年天皇賞・秋のリバティアイランド。7カ月の休養明けにもかかわらず単勝オッズは1番人気の2.3倍でした。そして結果は13着と大敗しています。
また3カ月半程度の放牧明けであっても、馬柱に「鉄砲(0,0,0,3)」のように書かれていれば休み明けの成績が良くないということなので、そういった馬が人気している場合も消していきましょう。
下級クラスからの昇級馬
競走馬は新馬戦から1つ勝つごとに1勝クラス、2勝クラス、3勝クラス、オープン、リステッド、重賞…とクラスが上がっていきます。
前走で派手な勝ち方をしていると次走がたとえ重賞初挑戦であっても人気する場合がありますが、前走のメンバーレベルが低かっただけの可能性もあるので注意が必要です。きちんとレース映像を見返した上で強いと判断して買う分には問題ないですが、馬柱だけ見て「連勝しているから強いに違いない」と安易に飛びつくのはやめましょう。
まあつい最近、福島記念というレースでニシノティアモという馬が1勝クラスから怒涛の4連勝で重賞初勝利を成し遂げた例もあるんですが(笑)
とはいえ過剰に人気していると判断できる場合は切った方が長い目で見ると賢明です。
また、牝馬限定戦を勝ち上がってきた馬が初めて牡馬と対戦する場合も、1番人気に支持されていれば疑うべきです。レガレイラのような現役トップレベルの馬を除けば一般的に、牝馬は牡馬よりも力で劣るとされているからです。
見た目上の戦績の良さに惑わされないようにしましょう。
初輸送、初コースの馬
今まで東京競馬場で走ってきた馬が初めて小倉や福島、札幌などのローカル競馬場に初めて挑戦する場合、どんなに強い馬であっても輸送によるストレスの影響は未知数です。それまでの成績が良いと1番人気になることがありますが、ベストなパフォーマンスを発揮できずに凡走する可能性は十二分にあるので消してOKです。
また、競馬場にはそれぞれ異なる特徴があり、馬によって合う合わないがあります。東京競馬場で勝ちまくっていた馬が中山競馬場ではあっさり負ける、といったことはよくあることです。それぞれ違う競馬場で行われるクラシック(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)で三冠を獲ることがいかに難しいか、競馬の歴史を振り返れば一目瞭然です。
そのコースでの適性が未知数にもかかわらず1番人気になっている馬はまずは疑ってかかりましょう。
まとめ
馬券で勝ち続けることのできる人は誰しも自分の得意な型を持っています。どのくらいの波乱度のレースで、どのオッズ帯の馬を、どんな券種で買うのか。
絶対的な正解はないですが、今の時点で回収率が安定していない人は1年間固定してみることをおすすめします。
そして僕のおすすめは、
1番人気が飛ぶレースで2~6番人気の単勝を1点買う
というスタイルです。夢のある高額配当こそ得られませんが回収率は安定しますし、単勝であれば的中率も10~20%くらいに落ち着くはずなので不的中が続いてメンタルが削られるということも起きにくいかと思います。
やみくもに全レース予想している人も、なんとなく重賞だけ買っている人も、まずは飛びそうな1番人気を見つけるところから始めましょう。
そしてコツコツぶれずに続けていくことが競馬で勝つことへの近道です。


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